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正当な苦情とカスハラの線引き。「要求内容」と「手段・態様」の2つの軸

一般社団法人 日本総合検定資格センター

「口調が荒い=カスハラ」ではありません。「要求が通らない=カスハラ」でもありません。線引きには、2つの軸があります。

軸1:要求の内容が妥当か

  • 商品やサービスに、実際に瑕疵や過失があったか
  • 要求が、その瑕疵や過失に見合っているか
  • 契約の内容、法令上の権利、合理的配慮の必要性を踏まえて、要求が相当か(契約外というだけで不当とは決めません)

軸2:手段・態様が相当か

  • 暴力、暴言、威嚇、土下座の要求など、手段そのものが不相当でないか
  • 長時間の拘束、繰り返しの来店や電話など、態様が過剰でないか
  • 担当者個人への攻撃(名前を晒す、私生活を詮索する)になっていないか

4つの組み合わせで見る

要求内容手段・態様見方
妥当相当正当な苦情。誠実に応える
妥当不相当手段が許容範囲を超えている。カスハラに当たり得る
不当相当断るべき要求。内容しだいでカスハラに当たり得る(就業環境への影響を確認)
不当不相当カスハラに当たり得る。犯罪に当たる可能性も

大切なのは、要求が正しくても、伝え方が許容範囲を超えればカスハラに当たり得ることと、伝え方が穏当でも、要求の内容そのものが社会通念上許される範囲を超えていれば、カスハラに当たり得ることです。まずは断るべき要求として対応し、そのうえで、働く人の就業環境が害されているかまで含めて、総合的に判断します。

合理的配慮の申し出そのものはカスハラではない

障害のある方から、筆談や段差のない経路への案内などを求められたとき、配慮を求める意思の表明そのものは、カスタマーハラスメントに当たりません。2024年4月から、民間の事業者にも合理的配慮の提供が義務づけられています。具体的な対応は、過重な負担にならないかを踏まえ、本人と対話して検討します。希望どおりの対応が難しい場合も、理由を説明し、代わりにできることを一緒に探します。

※本記事は2026年10月1日現在の法令・指針にもとづいています。該当するかどうかは個々の事情を総合して判断されます。

しない・受けない・見過ごさない。線引きを、根拠を持って言えるように。

職場ハラスメント検定は、セクハラ・カスハラ・パワハラの線引きと、相談・調査・再発防止の型を認定するWEB検定です。試験は年4回(1月・4月・7月・10月の第4日曜)。スマホから受験できます。

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