西国三十三所とは? 巡礼のはじめ方
一般社団法人 日本総合検定資格センター
西国三十三所(さいごくさんじゅうさんしょ)は、近畿二府四県と岐阜県にまたがる、観音を祀る三十三の霊場をめぐる巡礼路です。日本で最も古い巡礼路の一つとされ、四国八十八ヶ所と並ぶ代表的な巡礼です。
「三十三」という数の意味
なぜ三十三なのか。これは観音菩薩が三十三の姿に変化して人々を救うという『法華経』の教えに由来します。
観音は、救う相手に応じて姿を変えるとされます。その数が三十三。だから札所も三十三——という考え方です。
京都の三十三間堂の「三十三」も同じ由来で、堂の柱間が三十三あることからそう呼ばれます。数字の意味を知ると、別々に見えていたものがつながります。
第1番から第33番まで
巡礼路は、和歌山県那智勝浦の青岸渡寺(せいがんとじ)から始まり、岐阜県揖斐川町の華厳寺(けごんじ)で結願します。
- 第1番 青岸渡寺(和歌山県)… 熊野那智大社と隣り合う。那智の滝を望む
- 第33番 華厳寺(岐阜県)… 「谷汲山(たにぐみさん)」の名で親しまれる
間には、清水寺(京都)、長谷寺(奈良)、六波羅蜜寺(京都)など、名の知られた寺院が並びます。
納経帳と御朱印
巡礼では、御朱印帳ではなく納経帳(のうきょうちょう)を使うのが一般的です。
これは、もともと経を書き写して納めた証として印をいただいたという巡礼の歴史に由来します。四国遍路でも同じく納経帳を用います。
- 西国三十三所専用の納経帳が各札所で授与されています
- 通常の御朱印帳でも受けられる場合が多いですが、専用帳のほうが記念になります
- 札所印には番号が入るため、どこまで巡ったかが一目で分かります
「札所印」を読む
巡礼の御朱印には、通常の御朱印にはない要素が入ります。
- 札所番号の印(「西国第一番」など)
- 御詠歌(その札所に伝わる歌)が添えられることがある
- 中央には観音を表す梵字(種字)の御宝印
聖観音を表す種字は「サ」。これが押されていれば、その寺の本尊が観音であることが読み取れます。
はじめ方
順番どおりに回らなければならない、という決まりはありません。
- 第1番から順に巡るのを「順打ち」といいます
- 逆から回る「逆打ち」もあります
- 一度に全部回る必要はなく、何回かに分けて巡るのが現代では一般的です
近畿圏にお住まいなら日帰りで数か所ずつ、遠方の方なら旅行に合わせて少しずつ——という進め方で十分です。数年かけて結願する方も珍しくありません。
巡礼を歩く前に
- 各札所の納経受付時間は限られています(夕方に締まる寺院が多い)
- 山中の札所もあり、歩きやすい靴が必要です
- 御朱印は参拝の証です。本堂で手を合わせてから納経所へ
日本百観音という広がり
西国三十三所は、次の二つとあわせて「日本百観音」と呼ばれます。
| 巡礼路 | 札所数 | 地域 |
|---|---|---|
| 西国三十三所 | 33 | 近畿・岐阜 |
| 坂東三十三観音 | 33 | 関東 |
| 秩父三十四観音 | 34 | 埼玉県秩父 |
合わせて百。三つすべてを巡る方もいます。関東にお住まいなら、まず坂東三十三観音から始めるという選び方もあります。
もっと知りたい方へ
御朱印検定では、中日本編で西国三十三所を、東日本編で坂東三十三観音を、それぞれ地図とともに解説しています。巡礼の御朱印の読み方は基礎知識編とプロフェッショナルマスター編で扱います。
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