出雲大社は四拍手? 参拝作法の例外まとめ
一般社団法人 日本総合検定資格センター
神社の参拝作法は「二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいっぱい)」が基本です。深いお辞儀を二回、柏手を二回、最後にもう一度深いお辞儀——多くの神社でこの作法が案内されています。
ところが、この基本にあてはまらない神社があります。代表が出雲大社です。
出雲大社は二拝四拍手一拝
出雲大社(島根県出雲市)では、二拝四拍手一拝が作法とされています。柏手が二回ではなく四回です。
境内にも案内が掲示されており、初めての参拝でも迷うことはありません。
なぜ四回なのか。これには諸説あり、一つに定まった定説はありません。四方(東西南北)を拝する意味、あるいは「幸せ」の「し」に通じるという説などが語られますが、いずれも伝承の域を出ないものです。
大切なのは理由の暗記ではなく、その神社に伝わる作法に従うという姿勢です。
ほかにも例外のある神社
四拍手を作法とする神社は、出雲大社以外にもあります。
| 神社 | 作法 |
|---|---|
| 出雲大社(島根県) | 二拝四拍手一拝 |
| 宇佐神宮(大分県) | 二拝四拍手一拝 |
| 弥彦神社(新潟県) | 二拝四拍手一拝 |
また、伊勢神宮のように、通常の参拝では二拝二拍手一拝としながら、特別な祭祀では異なる作法をとる例もあります。
お寺では拍手を打たない
神社と混同されやすいのが、寺院での作法です。
寺院では拍手を打ちません。 本堂の前では、静かに合掌して一礼します。
拍手は神道の作法であり、仏教の礼拝ではありません。神仏習合の歴史が長かった日本では境内が隣り合っていることも多く、つい同じようにしてしまいがちですが、ここははっきり分かれます。
神仏習合の名残がある寺社
ややこしいのは、神社と寺院の性格をあわせ持つ場所があることです。
たとえば最上稲荷(岡山県)は、鳥居があり神社のように見えますが、日蓮宗の寺院です。豊川稲荷(愛知県)も同様に、曹洞宗の寺院です。
明治の神仏分離令によって制度としては神社と寺院が分けられましたが、その前の千年以上にわたり、両者は一つの信仰空間として共存していました。今も残るその名残が、こうした「見た目と実体が違う」寺社です。
迷ったら、境内の案内表示に従うのが確実です。
手水の作法は共通
参拝前に手と口を清める手水(ちょうず・てみず)の作法は、神社・寺院で共通です。
- 右手で柄杓を取り、左手を清める
- 柄杓を左手に持ち替え、右手を清める
- 再び右手に持ち、左手に水を受けて口をすすぐ(柄杓に直接口をつけない)
- もう一度左手を清め、柄杓を立てて柄を洗い、元に戻す
これらを一杓の水で行うのが本来の形です。近年は柄杓を置かず、流水のみの手水舎も増えています。
作法に迷ったときの考え方
参拝作法は、地域や時代によっても変化してきました。「絶対に正しい一つの作法」があるわけではありません。
覚えておきたいのは次の三点です。
- その寺社の案内があれば、それに従う
- 神社と寺院で拍手の有無が違う
- 形よりも、丁寧に向き合う姿勢
作法を知っていることは、その場所への敬意の表し方の一つです。完璧さを競うものではありません。
もっと知りたい方へ
御朱印検定では、参拝作法を基礎知識編で図解つきに解説しています。西日本編では出雲大社をはじめ、四拍手の神社や神仏習合の残る寺社を、由緒とともに取り上げています。
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